アーパボー(ARPABLE)
アープらしいエンジニア、それを称賛する言葉・・・アーパボー(商標登録6601061)
イノベーション

【2024年3月】SEO対策者必見:Googleガイドラインの概要

Google検索品質評価ガイドライン

Googleの「検索品質評価ガイドライン」は、検索結果の品質を評価し、よりユーザーにとって価値のある情報を提供するための重要な指針です。
このガイドラインは、SEOの実践者やコンテンツクリエイターにとって、Googleの検索アルゴリズムの理解に役立つため、サイトの品質向上に大いに役立ちます。
この記事では、このガイドラインの主要なポイントを分かりやすく、且つ具体的に説明します。

本サイトでご紹介するのはあくまで抜粋ですので、詳細かつ正確な情報を取得するためにはこのサイトを参照してください。

 

1. ページ品質 (PQ) 評価

まず、検索品質評価の基盤となるのがページ品質(PQ)評価です。PQ評価とは、ページの目的を理解し、その目的がどれだけ達成されているかを評価することです。
ページの目的とは、ユーザーに提供される情報、商品、サービス、エンターテイメントなどさまざまです。ガイドラインでは、ページがその目的に忠実であり、ユーザーにとって価値のある体験を提供できているかどうかを重視しています。

例えば、レシピサイトの目的は読者に具体的で実用的な料理手順を提供することです。レシピが分かりやすく、材料リストや手順が丁寧に記載されていれば、ページの目的はしっかり達成されていると評価されます。

 

2. E-E-A-T: 経験、専門性、権威性、信頼性

E-E-A-Tは、以下の4つの要素の略であり、ページ品質の評価において非常に重要です。

  • Experience(経験): 著者がどれだけ実際に経験に基づいて情報を提供しているか
  • Expertise(専門性): コンテンツを提供する著者の専門知識の深さ。
  • Authoritativeness(権威性): 著者や情報源がその分野でどれだけ権威があるか。
  • Trustworthiness(信頼性): コンテンツがどれだけ信頼できるものであるか、情報の正確性や透明性を示す要素。

特に、YMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれる健康や金融などの重大なテーマに関しては、これらの要素が厳格に評価されます。

具体的には、医療情報を扱うサイトであれば、著者が医療の資格を持ち、経験豊富であることが示されることが重要です。
また、権威性を示すためには、信頼できる機関や専門家からの引用が含まれていることが望ましいです。E-E-A-Tは、情報の正確さや信頼性を判断する上で欠かせない指標となっています。

 

3. YMYLページの評価

YMYL(Your Money or Your Life)ページとは、ユーザーの健康、経済、法的状況など、生活に大きな影響を及ぼす可能性のある情報を提供するページを指します。
この種のページでは、情報の正確性が非常に重要です。誤情報が与えるリスクが高いため、YMYLページは特に厳しく評価されます。

例えば、健康に関するアドバイスや金融に関する投資ガイドなど、誤った情報がユーザーの生活に深刻な影響を与える可能性があるコンテンツでは、信頼性が確保されていることが必須です。E-E-A-Tの原則に基づき、専門性と権威性を持つ著者からの情報提供が求められます。

 

4. モバイルユーザーのニーズ理解

現代では、モバイルデバイスからのアクセスが圧倒的に増えています。そのため、Googleのガイドラインではモバイルユーザーのニーズを満たすことが強調されています。
モバイルでの閲覧が快適に行えるよう、ページの読み込み速度やデザイン、ナビゲーションの使いやすさが重要です。

モバイル検索の特性を理解し、ユーザーが素早く情報を取得できるようなページ構造を作ることが求められます。
例えば、大きすぎる画像や適切に表示されないテキストがあると、評価が低くなります。

5. ニーズ満足度(Needs Met)評価

「ニーズ満足度」(Needs Met)とは、検索クエリに対して、表示されるページがどれだけユーザーのニーズを満たしているかを評価するものです。
ユーザーの検索意図を的確に理解し、その意図に合致した情報を提供することが重要です。

例えば、「最新のiPhoneの価格」を検索したユーザーには、製品の価格情報がすぐに提供されるべきです。この場合、ページがユーザーのニーズを完全に満たしていると評価されます。

 

6. 低品質ページの特徴

ガイドラインでは、低品質ページの特徴として以下が挙げられています。

  • 誤情報:事実誤認が含まれるページは評価が低くなります。
  • 有害なコンテンツ:ユーザーに有害な影響を与える可能性のある情報が含まれている場合、評価が下がります。
  • 過剰な広告:広告がコンテンツを圧迫し、ユーザーの体験を損なう場合、そのページは低品質と見なされます。

低品質ページは、検索結果の上位に表示されにくくなるため、コンテンツの質を向上させることが重要です。

 

7. 高品質ページの特徴

一方で、高品質なページには以下の特徴があります。

  • 信頼できる情報源:信頼できるサイトや権威ある機関から引用された情報が含まれていること。
  • 専門性の高い内容:その分野に精通した著者が書いたコンテンツであること。
  • ユーザーにとって有益な情報:具体的で価値のある情報を提供し、ユーザーの疑問やニーズに応える内容であること。

高品質なページは、E-E-A-Tに基づいて評価されるため、ユーザーにとっての信頼性と有益性を最大限に考慮したコンテンツ作りが求められます。

 

8. コンテンツの質と信頼性を重視

Googleは、オリジナルで価値のあるコンテンツを高く評価します。
他のサイトからのコピーや価値の低いリライトではなく、ユーザーにとって新しい情報や視点を提供することが重要です。信頼できる情報を元に、専門的で詳細な内容を記載し、ユーザーにとって有益なコンテンツを提供することが求められます。

 

9. サイト改善のための具体的な対策

ガイドラインに基づき、サイトの品質を向上させるための具体的な対策を以下に示します。

  <1> E-E-A-Tの強化

  • 専門性と権威性を強化するために、著者プロフィールを充実させましょう。資格や経験を示す情報をページ内に明記することで、信頼性を向上させます。
  • 信頼できるサイトや専門家からのリンクや引用を追加することで、権威性を高めることができます。

  <2> モバイルフレンドリーなデザイン

  • モバイルデバイスでの閲覧を最適化するため、レスポンシブデザインを採用しましょう。ページの読み込み速度を向上させ、ユーザーが快適に情報を取得できるようにします。
  • ページの速度テストを行い、読み込み時間を短縮する施策(画像圧縮やキャッシュの活用など)を実施します。

  <3> YMYLコンテンツの精度向上

  • 健康や金融に関するコンテンツでは、専門家の監修を受けることで、情報の正確性を保証します。
  • 情報の出典を明示し、信頼できる情報源に基づいてコンテンツを作成することが重要です。

  <4> ユーザーの検索意図に応えるコンテンツ作り

  • ユーザーが求める情報を的確に提供するため、検索クエリに対する意図を分析し、それに合致するコンテンツを作成します。
  • 検索キーワードだけでなく、関連するトピックやユーザーの質問にも対応することで、ニーズ満足度を向上させます。

  <5> 広告の適切な配置

  • 過剰な広告はユーザー体験を損なうため、広告の配置には注意が必要です。コンテンツを圧迫しないよう、広告の数と位置を調整し、ユーザーが求める情報に集中できるようにします。

  <6> 定期的なコンテンツの見直しと更新

  • コンテンツの質を維持するために、古くなった情報を定期的に見直し、最新の情報に更新します。特にYMYLコンテンツは、信頼性を保つために頻繁に見直しを行いましょう。
  • ガイドラインの更新内容を定期的にチェックし、自社サイトの改善に反映させることが重要です。

  <7> コアWebバイタル(Core Web Vitals)

コアWebバイタル(Core Web Vitals)は、ユーザーのページ体験を評価するための指標であり、サイトのパフォーマンス向上に不可欠です。以下の3つの主要な指標に焦点を当てて最適化を行いましょう。

  • Largest Contentful Paint (LCP) – 最大視覚要素の表示時間: ページがどれだけ早く主要なコンテンツを表示できるかを示す指標です。
    LCPを改善するためには、サーバー応答時間の短縮、画像の最適化、適切なキャッシュの活用が有効です。
  • First Input Delay (FID) – 初回入力遅延: ユーザーがページ上で最初に操作を行ったときに、ブラウザが応答するまでの時間を示します。
    FIDを改善するには、JavaScriptの最適化、スクリプトの遅延読み込み、不要なサードパーティコードの削減が効果的です。
  • Cumulative Layout Shift (CLS) – 累積レイアウトシフト: ページの読み込み中に要素がどれだけ予期せず移動するかを示す指標です。
    CLSを減少させるためには、画像や広告などの要素に固定サイズを設定し、意図しないレイアウトの変化を防ぐことが重要です。

コアWebバイタルの最適化は、ユーザー体験の向上と直結しており、Googleのランキングにも大きく影響を与えるため、積極的に取り組むことが求められます。

 

10. 定期的なガイドラインの更新

Googleの検索品質評価ガイドラインは、年に1-2回更新されます。
この更新は、ユーザーのニーズの変化やインターネット環境の変化に対応するためであり、最新のSEOトレンドやアルゴリズムの変更を反映しています。
SEO担当者にとって、これらの更新を理解し、実践に取り入れることがサイトのパフォーマンス向上に直結します。

結論:SEO担当者にとっての指針

Googleの「検索品質評価ガイドライン」は、単なる評価基準ではなく、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供するための指針です。

ページ品質の向上、E-E-A-Tの強化、YMYLコンテンツの厳格な管理、モバイルユーザーへの対応、コアWebバイタルの最適化など、多くの要素が含まれています。
これらを実践することで、検索エンジンでの評価を高め、より多くのユーザーに価値ある情報を届けることが可能になります。

SEOの成功には、ユーザーのニーズを理解し、それを的確に満たすことが不可欠です。このガイドラインを元に、ユーザーに寄り添ったコンテンツ作りを心がけましょう。

以上

筆者プロフィール
ケニー狩野(中小企業診断士、PMP、ITコーディネータ)
キヤノン(株)でアーキテクト、プロマネとして多数のプロジェクトをリード。
現在、株式会社ベーネテック代表、株式会社アープ取締役、一般社団法人Society 5.0振興協会評議員ブロックチェーン導入評価委員長。
これまでの知見を活かしブロックチェーンや人工知能技術の推進に従事。
趣味はダイビングと囲碁。
2018年「リアル・イノベーション・マインド」を出版。