RAG解体新書:データがすべてを決める
RAG(Retrieval-Augmented Generation)システムは、企業や自治体の独自データと大規模言語モデルを組み合わせたChatベースの問い合わせシステムとして注目されています。導入は今後も進むと予想されますが、回答精度に関する課題も指摘されています。
RAGシステムの精度向上には、高品質で適切に構造化されたデータが不可欠です。データ整備の基本ステップを丁寧に実行し、各種データ形式に適した最新の構造化技術を活用することで、RAGシステムの性能を大幅に向上させることができます。
本稿では、この精度向上を実現するためのデータ整備に焦点を当てます。適切なデータ構造化とその運用方法が、システムの効果を最大化する鍵であり、RAGシステムが抱える課題の解決策となるのです。
RAGシステムとデータ整備の重要性
RAGシステムは、検索技術と生成型AIを組み合わせた強力な問い合わせシステムですが、その性能の鍵は何よりも「データ整備」にあります。1にも2にも、RAGシステムの回答精度を向上させるためには、データの質と整備が不可欠です。
どれほど優れたAIモデルを導入しても、基盤となるデータが信頼性や一貫性を欠いていれば、正確な回答は期待できません。
高品質なデータを得るには、データの棚卸しやクレンジング、構造化といった基本的な整備プロセスを徹底する必要があります。
さらに、最新の技術を活用して複雑なデータ形式にも対応することが重要です。
適切に整備されたデータは、RAGシステムが質問に対して正確かつ迅速に回答する能力を最大限に引き出します。
本章では、データ整備の基本的なステップをあらためて整理しておきます。
データ整備の基本ステップ
データ整備は、RAGシステムの回答精度を左右する重要なプロセスです。データの棚卸しから始まり、クレンジングや構造化、標準化といった一連の手順を経て、高品質で一貫性のあるデータセットを構築します。また、メタデータの付与やセキュリティ対策を行うことで、検索精度や安全性も向上します。これらの基本ステップを着実に実施することで、RAGシステムの性能を最大限に引き出す環境が整います。
- データの棚卸し
現状のデータを把握し、不足や重複を特定して、必要なデータ範囲を明確にします。 - データクレンジング
エラー、空白、不正確なデータを修正・削除し、信頼性を高めます。 - データの構造化
非構造化データを整然とした形式に変換し、効率的な利用を可能にします。 - 標準化
データフォーマットや命名規則を統一し、一貫性を保ちます。 - エンティティの正規化
同一の対象を統一的な形式で表現し、曖昧さを排除します。 - メタデータの付与
データに属性情報を追加し、検索や文脈理解を向上させます。 - データの分割
データをトピックや用途ごとに分け、検索性を高めます。 - データの統合
分散しているデータを統合し、一元的に管理できるようにします。 - 品質チェック
整備後のデータを確認し、エラーや不整合を検出します。 - セキュリティとプライバシーの確保
データの不正アクセスや漏洩を防ぎ、プライバシーを保護します。
これらのステップを丁寧に実行することで、RAGシステムに適した高品質なデータセットを作成できます。
既存データの種類と構造化手法
組織内には様々な形式のデータが存在します。
以下、代表的なデータ形式とその構造化手法を紹介します。
紙の文書(契約書、報告書など)
紙の文書を構造化するには、OCRでデジタル化し、NLPで文書構造を解析します。さらに、必要情報を抽出・分類し、データベースに登録します。
構造化手法
- OCR技術によるデジタル化
光学文字認識(OCR)を使用して、紙の文書をデジタルテキスト形式に変換します。 - NLP技術を用いた文書構造の解析
自然言語処理(NLP)を活用し、文書内の構造や重要要素を自動的に分析します。 - 重要情報の抽出
契約日や当事者名、金額などの重要情報を抽出して整理します。 - 抽出情報のデータベースフィールドへの割り当て
抽出した情報を適切なデータベースのフィールドに登録し、効率的に管理します。 - 機械学習による文書分類と情報の正確性向上
分類モデルを活用し、文書の種類を識別し、抽出情報の精度を向上させます。 - 人間による確認と修正
最終的に人間が確認し、必要に応じて修正することで、データの信頼性を確保します。
課題と最新技術
複雑なレイアウトや手書き文書の処理は依然として課題です。これに対応するために、ディープラーニングを用いた技術(例: Microsoft LayoutLM、LINE WORKSのCREPE)が注目されています。これらはテキストとレイアウト情報を同時に処理し、高度な解析を可能にします。
複雑なレイアウトの文書のデータ構造化
複雑なレイアウトの文書をデータ構造化するには、文書全体の構造や情報の関連性を正確に把握する高度な技術が必要です。従来のOCR技術ではテキスト抽出は可能でも、表や図、段組などのレイアウト情報の理解には限界がありました。
構造化手法
- Microsoft LayoutLMはテキストとレイアウトを同時に解析し、文書の構造理解を向上します。
- LINE WORKS CREPEは座標情報を活用して複雑な形式にも対応します。
- GPT-4VなどのマルチモーダルAIにより、画像を含む文書から高精度な情報抽出が可能です。
課題と最新技術
- 手書きや多言語文書などの解析難易度が課題ですが、これを解決するディープラーニングやエッジコンピューティング技術が進化しています。これらを活用することで、複雑な文書の構造化がより正確かつ効率的に行えるようになります。
PDFの図表データの攻略方法とは?
PDF内の図表データの構造化は、データ構造化の中でも特に難易度が高いプロセスです。その理由を以下に説明します。
1. PDFフォーマットの特性
PDFは、文書の見た目を固定することを目的とした形式であるため、データが視覚的には表や図として整理されていても、内部的にはその構造情報が保存されていないことが多いです。表のセルや行・列の情報は明示的に記録されていない場合があり、これを解析して再構築するのは非常に複雑です。
2. レイアウトの多様性
PDF内の図表のレイアウトは非常に多様で、複数ページにまたがる表や、段組みの中に配置された図表など、標準化された形式ではないケースが多々あります。このような非標準的な構造では、自動化ツールの処理精度が低下し、正確なデータ抽出が困難になります。
3. 多言語や特殊記号の対応
PDF内の図表には、複数言語や特殊な記号、分野特有の用語が含まれる場合が多く、これが文字認識やデータ構造化の妨げとなります。特に、言語が混在する表では、正確な解析がさらに難しくなります。
4. 従来技術の限界
従来のOCR技術は、PDFの図表を「画像」として扱うため、表の構造や関連性を正確に再現することが難しいとされています。特に複雑なレイアウトの表やグラフにおいては、セル間の関係や意味の解析が不十分で、抽出されたデータが意思決定に使える形にならないことがあります。
技術革新による解決の進展
MicrosoftのTable Transformerは、表を検出し、構造化データとして抽出する最新技術の一例です。さらに、GPT-4Vとの連携により、抽出されたデータの構造をより深く理解し、表内の関連性や文脈を補完することで、精度の高いデータ活用が可能になります。これらの技術は、従来困難とされていた複雑なレイアウトや多言語対応の課題を克服しつつありますが、それでもデータ構造化の中では高度な専門性を要する分野であることに変わりありません。
PDFの図表データは、その重要性と技術的課題から、データ構造化の中でも特に注目されるべき領域といえます。
センサーデータの構造化
センサーデータは、時系列で大量に蓄積されるため、その構造化には特別な処理が必要です。
構造化手法
- データクレンジング 機械学習アルゴリズムを用いて、ノイズの除去や欠損値の補完を自動化します。
- 時系列モデルの活用 長短期記憶(LSTM)や時系列予測モデルを使用してデータの傾向を分析します。
- 異常値検出 教師なし学習やオートエンコーダーを活用し、異常値を自動検出します。
課題と最新技術
エッジコンピューティングにより、センサーデバイス自体でデータ処理を行い、リアルタイム性を確保する取り組みが進んでいます。また、ブロックチェーンを用いたデータの信頼性確保も重要な技術革新です。
スプレッドシート(Excel等)の構造化
スプレッドシートは、構造化されているように見えますが、多くの場合、手作業で整備された非構造的データです。
構造化手法
- 自動データクレンジング AIを活用してデータの不整合を検出し、自動で修正します。
- Googleスプレッドシートの新機能 テーブル変換やプルダウンチップを活用し、データの整合性を向上させます。
- Looker Studioとの連携 スプレッドシートから直接データを取り込み、高度な分析を実現します。
課題と最新技術
大量データの処理や、複雑なセル間の関係性を理解することが課題です。これに対して、AI技術が継続的に進化しています。
画像ファイル(写真、図面など)の構造化
画像ファイルのデータ構造化には、マルチモーダルAI技術の進化が寄与しています。
構造化手法
- LayoutLMの利用 テキストとレイアウト情報を同時に解析し、高精度のデータ抽出を可能にします。
- GPT-4Vの活用 画像を直接解析し、テキスト生成や質問応答を行います。
課題と最新技術
手書き文字や極端に複雑なレイアウトの画像では、精度が低下する場合があります。この課題に対処するための研究が進められています。
音声ファイル(通話記録、インタビューなど)の構造化
音声ファイルは、文字データに変換するだけでなく、文脈や感情情報の抽出も重要です。
構造化手法
- 自動音声認識(ASR) 高精度な音声テキスト変換を行い、話者識別も可能です。
- 感情分析 音声トーンから感情を分析し、付加情報を抽出します。
- 会話要約 NLPモデルを用いて、会話の要約やトピック抽出を行います。
課題と最新技術
ノイズ環境での精度向上や複数話者の同時認識が引き続き課題です。これに対応する最新技術として、Google Speech-to-TextやAmazon Transcribeがあります。
ビデオファイル(監視カメラ映像、プレゼンテーションなど)の構造化
ビデオファイルの構造化は、コンピュータビジョン技術を利用して映像の内容を解析し、行動検出やイベント抽出、自然言語での説明生成を行う方法です。LLMとの連携も進んでいます。
ビデオファイルの構造化技術は、コンピュータビジョンと深層学習の融合により急速に発展しています。
構造化手法
1,NHKの映像説明生成技術
・顔認識や文字認識を組み合わせて映像から詳細な説明文を生成。
・長時間の映像から異常行動や特定のイベントを自動検出。
2,時系列分析:
・監視カメラ映像から異常検知、プレゼンテーション映像からキーポイント抽出が可能。3.LLMとの連携:
・GPT-4を使用して映像内容の自然言語による説明や質問応答を実現。
課題と最新技術
長時間の映像処理やリアルタイム性の確保が課題ですが、これに対応する技術が急速に進化しています。
Eメールの構造化
Eメールはビジネスにおける主要なデータソースの1つであり、その構造化が業務効率化に直結します。
構造化手法
・NLPを活用したメール解析
メール本文や添付ファイルから重要情報を自動抽出します。
・優先順位評価 緊急度や重要度に基づき、メールを分類します。
課題と最新技術
Eメールの添付ファイルには、さまざまな形式(PDF、画像、音声、スプレッドシートなど)が含まれるため、その解析には高度なマルチモーダルAI技術が必要です。また、セキュリティとプライバシーの保護も重要な課題であり、データ暗号化技術の活用が進められています。
ウェブページの構造化
ウェブページの構造化は、ウェブスクレイピングやLLMを用いて、動的コンテンツやマークアップデータを正確に抽出し、検索や分析可能な形式に整える技術です。
ウェブページの構造化技術はセマンティックウェブの概念に基づき進化しています。
構造化手法
1,ウェブスクレイピング技術:
・BeautifulSoupやScrapyを活用し、JavaScriptで動的生成されたコンテンツも正確に
抽出可能。
2,Schema.orgの活用:
・構造化データマークアップを自動認識し、効率的にデータを抽出。
3,大規模言語モデル(LLM):
・GPT-4を用いてウェブページの内容理解、関連情報の抽出、要約生成が可能。
課題と最新技術
JavaScriptで動的に生成されるコンテンツや非標準的なマークアップは解析が難しい場合があります。また、最新の技術では、ウェブページ全体を理解し、質問応答形式で情報を取得する能力が向上しています。
以上、説明してきたように、RAGシステムの構築において、非構造化データを効率的かつ正確に構造化する技術は重要です。本記事で紹介した各手法は、現在の技術水準を反映したものであり、構造化データの生成や効率的な情報検索に役立つものです。ただし、各技術には限界や課題も存在するため、それらを補完する工夫が求められます。
これらの技術を適切に活用することで、非構造化データの価値を最大限引き出し、RAGシステムの性能を高めることが可能です。
データサイエンティストの役割と貢献
データサイエンティストは、以下のようなテクニックを駆使してRAGシステムの精度向上に貢献します。
データ前処理と品質管理
目的と狙い
データ前処理と品質管理の目的は、RAGシステムが正確で一貫性のあるデータを使用できるようにすることです。データの欠損やノイズを除去し、統一されたフォーマットに変換することで、分析の精度を向上させ、結果の信頼性を確保します。
使用する手法およびツール
手法には、データクリーニング、正規化、データクレンジング技術の適用が含まれます。PythonのpandasやSQLを用いてデータの一貫性を確保し、データ検証ルールを適用します。品質チェックには、エラー検出のためのルールベースのバリデーションを設計し、自動化により品質管理の効率を高めます。
自然言語処理(NLP)の最適化
目的と狙い
NLPの最適化は、テキストデータの処理精度を上げることで、RAGシステムの応答精度を高めることを目的とします。最新のNLPモデルや、ドメインに特化したカスタマイズにより、精度の高い情報抽出や分類が可能になります。
使用する手法およびツール
BERTやGPTなどの最新NLPモデルを活用し、ドメイン特化型モデルのファインチューニングを行います。PythonのHugging Face Transformersライブラリなどを使い、トークナイゼーションやエンティティ認識を行い、正確な情報の検索と応答生成に役立てます。
機械学習モデルの開発と適用
目的と狙い
機械学習モデルの開発は、タスクに最適なモデルを構築し、予測精度や分類精度を向上させることで、RAGシステム全体のパフォーマンスを高めることを目的としています。モデルの性能向上は、ユーザーへの正確な情報提供に直結します。
使用する手法およびツール
使用する手法には、適切なモデルの選定、ハイパーパラメータの調整、クロスバリデーションなどが含まれます。TensorFlowやscikit-learnなどのツールを使用し、モデルの訓練や評価を行い、最適なパラメータで精度を最大化します。
マルチモーダルデータ統合
目的と狙い
マルチモーダルデータ統合は、異なる種類のデータ(テキスト、画像、数値など)を一元的に扱うことで、より多面的な情報提供と精度向上を図ることが目的です。これにより、RAGシステムが複合的なデータソースに基づいて判断できるようになります。
使用する手法およびツール
データ統合には、異種データ間の関連性を見出すためのエンコーディング技術や、統合モデルを使用します。PyTorchやTensorFlowを用いてマルチモーダルモデルを構築し、テキストと画像の特徴量抽出などを行い、データの一貫性を確保します。
時系列データ分析
目的と狙い
時系列データ分析は、時間の経過によるデータの変動を捉え、トレンドやパターンを分析することで、予測精度の向上を目指します。これにより、過去のデータから将来の予測が可能になり、意思決定を支援します。
使用する手法およびツール
手法には、LSTMやARIMAなどの時系列モデルが用いられます。PythonのstatsmodelsやKerasを活用し、データの季節性やトレンドを捉え、正確な予測を行います。これにより、RAGシステムが未来の動向を予測しやすくなります。
LSTMをロボットに例えて説明してみよう。
LSTMはとても賢い記憶力を持つロボットのようなものです。このロボットは、長い物語を聞いて、大事な情報を覚えておく能力があります。
例えば、学校の先生が長い物語を読んでくれるとき、あなたはどうやって重要な部分を覚えていますか?
LSTMロボットは、こんな風に働きます:
- 忘れるゲート:物語の中で、あまり重要じゃない部分は忘れます。例えば、「昨日の朝ごはんは何を食べたか」といった細かい情報は忘れてしまいます。
- 覚えるゲート:新しく聞いた重要な情報を記憶に加えます。
主人公の名前や、物語の重要な出来事などを覚えます。 - 出力ゲート:覚えた情報を使って、物語の続きを予想したり、質問に答えたりします。
このロボットは、長い物語を聞いても、最初から最後まで大切な情報を覚えておくことができます。そして、その情報を使って、物語に関する質問に答えたり、物語の続きを考えたりすることができるんです。
LSTMは、人間の脳がどうやって長い情報を記憶し、使うかを真似て作られたんだよ。だから、コンピューターが人間のように文章を理解したり、作ったりするのに役立っているんです。
スケーラブルなデータパイプラインの設計
目的と狙い
データパイプラインのスケーラビリティ確保は、データ量の増加に対応し、処理を高速化することが目的です。RAGシステムが大量のデータを効率的に処理できるようになり、ユーザーへのリアルタイム応答が実現します。
使用する手法およびツール
Apache SparkやHadoopなどの分散処理フレームワークを使用し、データの分散処理や並列化を行います。パイプラインはAirflowなどで自動化し、データ処理の効率を向上させ、大規模データの迅速な処理を可能にします。
データ可視化と解釈
目的と狙い
データの可視化と解釈は、モデルの出力結果やデータの傾向をわかりやすく表示し、意思決定を支援することを目的とします。これにより、関係者が直感的にデータを理解しやすくなります。
使用する手法およびツール
データ可視化には、matplotlibやTableau、Power BIなどを活用します。また、モデルの解釈性向上にはSHAP値やLIMEを用いて、予測の要因や特徴量の影響を解析し、結果の透明性を高めます。
これらのテクニックを駆使することで、データサイエンティストは非構造化データから価値ある構造化データへの変換プロセスを最適化し、RAGシステムの精度向上に大きく貢献します。
まとめ
RAGシステムの成功には、データ整備が不可欠です。
本記事では、データ整備の基本ステップや最新技術を解説し、構造化データが回答精度向上の鍵であることを示しました。
非構造化データを効率的かつ正確に整理するためには、データの棚卸し、クレンジング、構造化、標準化、そしてメタデータ付与が重要です。
また、ディープラーニングやマルチモーダル技術を活用することで、複雑なデータ形式への対応も可能となります。
一方で、これらの技術には限界もあり、補完的な工夫が求められます。
適切なデータ整備は、RAGシステムの性能を最大限に引き出し、ビジネス効率化や意思決定に大きな価値をもたらします。
今後も技術革新を取り入れながら、さらなる活用が期待されます。
以上
ケニー狩野( 中小企業診断士、PMP、ITコーディネータ)
キヤノン(株)でアーキテクト、プロマネとして多数のプロジェクトをリード。
現在、株式会社ベーネテック代表、株式会社アープ取締役、Society 5.0振興協会評議員ブロックチェーン導入評価委員長。
これまでの知見を活かしブロックチェーンや人工知能技術の推進に従事。趣味はダイビングと囲碁。
2018年「リアル・イノベーション・マインド」を出版。