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生成AIは開発スタイルをどう変えるか? CopilotからDevinまで、最新ツールの現在地

🤖 生成AIは開発スタイルをどう変えるか? CopilotからDevinまで、最新ツールの現在地 📍

この記事を読めば、最新のAI開発ツールの現状と未来がわかり、あなたのプロジェクトにピッタリなAIツールを選べるようになります!🔰


※本記事のより専門的な解説は以下の記事を参考してください。
Devin AI完敗の真実:SWE-benchで13.86%、SOTA70%超に大幅劣勢

この記事の結論
生成AIツールは「お手伝いさん」から「自律的に動く開発パートナー」へ成長中!開発者の役割も大きく変わり始めています

  • 要点1:Microsoftは「個人の作業💻」と「チームの協力🤝」の両方をAI化する戦略を進めています。
  • 要点2:Devinは、ただのコード書きツールを超えて「AIソフトウェアエンジニア🤖」として働きます。
  • 要点3:性能テストでは、GPT-5とClaude Opus 4.1が人間レベルに迫るスコアを記録!🏆 AIが本格的な開発能力を持ち始めました。
❓ Q1. 今、一番スゴいAI開発ツールって何ですか?
💡 A. OpenAIのGPTシリーズやAnthropicのClaudeシリーズが性能テストでトップを争っています。でも、得意なことがそれぞれ違うので「これが一番!」とは言えません。目的に合わせて試してみるのがオススメです。
❓ Q2. CopilotとDevinって、どう違うんですか?
💡 A. Copilotは「人間が主役👨‍💻でAIがお手伝い🦾」するスタイル。一方、Devinは「AIが主役🤖で人間がチェック役👨‍💼」という、AIが自分で考えて動くスタイルです。
❓ Q3. エンジニアの仕事はAIに取られちゃいますか?
💡 A. 仕事がなくなるというよりは、「何を作るか考える🤔」「全体の設計をする🗺️」「品質をチェックする✔️」といった、よりクリエイティブな役割に変わっていくと考えられています。

🏢 巨人Microsoftの戦略:「Copilot」が描く開発の未来 ✈️

ひとことで言うと:Microsoftは、個人のプログラミング作業からチーム開発全体まで、ぜーんぶAIにおまかせする未来を描いています!

ここがポイント💡:GitHub Copilotは、個人の作業を自動化する「Agent mode」と、チーム開発をスムーズにする「Copilot Workspace」の二刀流です!

まず、「MicrosoftはOpenAIの技術を本気で使っていくの?」という疑問には、「はい、本気です!🔥」と答えられます。MicrosoftはOpenAIの最大のパートナーであり、GitHub Copilotの中心にはGPTモデルが使われています。

MicrosoftはCopilotで開発プロセス全体をAI化することを目指しています。

「インナーループ」 vs 「アウターループ」の戦略 🎯

Microsoftの戦略を理解するカギは、「インナーループ」と「アウターループ」という2つの言葉です。これは「Copilot=インナーループ、Copilot Workspace=アウターループ」という対比図で直感的に理解できます。

💻「インナーループ」

これは、開発者一人の手元で行う作業のこと。「コードを書く→動かす→バグを直す→再度書く」といった日々のコーディングサイクルです。

使うツール(例): GitHub Copilot (Agent mode)
Agent modeが、自律的なファイル横断編集、エラーの自己修復、ターミナル操作の提案といった開発者個人の手元作業をどんどん自動化してくれます。

🤝「アウターループ」

こちらは、チームみんなで進める大きなプロジェクトの流れのこと。「何を作るか決める→タスクを登録→設計する→レビュー→完成!」といった流れです。

使うツール(例): GitHub Copilot Workspace
「こんな機能が欲しい」と書くだけで、AIが開発プランを立ててくれたり、コードのたたき台を作ってくれたりします。

👨‍🏫 AI専門家がやさしく解説

MicrosoftはOpenAIに巨額の出資を行う最も重要なパートナーですが、一社だけに依存しないよう、AnthropicやMistralといった他の会社のAIも使えるようにしています。また、「Cursor」というAIに特化したエディタも人気です。「VS Code互換」でありながら、よりAIに最適化されており、「汎用IDE+Copilot」であるVS Codeと、「AIネイティブIDE」としてのCursorで、ユーザー層を棲み分ける可能性も指摘されています。

🚀 新星Cognitionの挑戦:自律型AI「Devin」の衝撃と現在地 🤖

ひとことで言うと:「AIの新人エンジニア」として話題のDevinですが、第三者機関による性能評価はまだこれから、というのが今の状況です。

比較ポイント💡:実際の開発問題をどれだけ解決できるか、という難しいテスト「SWE-bench」での性能を比べてみましょう。

Microsoftが今の開発スタイルをAIでパワーアップさせるのに対し、全く新しい方法で登場したのがCognition社の「Devin」です。Devinは、ただコードを書くだけでなく、「このバグ直しといて」とお願いすると、自分で考えて計画を立て、作業を完了させてくれる「AIソフトウェアエンジニア」なんです。

Devinは自律的にソフトウェア開発タスクを遂行します。

Devin 2.0の進化と現実 📈

Devin 2.0の社内ベンチマークでは、従来比で83%以上の効率向上が報告されていますが、SWE-bench Verified等の第三者公表スコアは未発表です。
新プランは$20〜(約9 ACU含む)で、ACU(Agent Compute Unit)とはDevinの作業量を表すクレジットです(目安として「15分のアクティブ作業≒1ACU」とされています)。
ゴールドマン・サックスなどでパイロット導入の報道がありますが、一次の公式発表は未確認であり、正式な導入状況は各社の発表を確認する必要があります。

📊 性能競争の最前線:SWE-Benchに見る最新実力比較

ひとことで言うと:性能テストではGPT-5とClaude Opus 4.1がトップ争い!人間レベルのプログラミング能力まであと一歩に迫っています。

ここがポイント💡:「SWE-bench Verified」は、実際のバグ修正ができるかを測る超難関テスト。70%を超えると、かなり優秀なエンジニアレベルと言われています。

AI開発ツールの本当の実力を測るテストとして注目されているのが「SWE-bench Verified」です。2025年8月には、GPT-5が74.9%という驚きのスコアを記録!Anthropic社のClaude Opus 4.1(74.5%)と、まさにデッドヒートを繰り広げています。

SWE-bench Verified 性能くらべてみた(2025年最新・一次情報ベース)
モデル/エージェント 解決できた率 テストの種類 出典 / 日付
🥇 OpenAI GPT-5 74.9% Verified OpenAI「Introducing GPT-5」 (2025-08-07)
🥈 Anthropic Claude Opus 4.1 74.5% Verified Anthropic「Claude Opus 4.1」 (2025-08)
🤖 Cognition Devin 2.0 社内ベンチマーク値のみ公開/第三者評価スコアは未発表 Cognition公式 (2025-04)
🐣 Cognition Devin (初期版) 13.86% Full (25% subset) Cognition (2024-03)

※ Devin(初期版)の13.86%はFull(25%サブセット)での結果です。Verifiedとはテスト条件が異なるため、単純比較には注意が必要です。

70%を超えるスコアは、実務レベルの問題を解決できる高い能力の目安ですが、もちろん、製品としてリリースするために必要な品質チェックなどは別の話です。それでも、AIが人間のようにソフトウェア開発ができる時代が、すぐそこまで来ていることがわかりますね!

🤔 開発スタイルはどう変わるか? AIツールの3つのタイプ

ひとことで言うと:AIツールは大きく3タイプ!「お手伝い型」「マネージャー型」「まるなげ型」、あなたはどれを使いたいですか?

「Windowsで動く、シンプルな時計アプリを作る」というお題で、3つのタイプのAIツールがどう違うか見てみましょう。

AI開発ツールは3つの主要なタイプに分類されます。

① お手伝い型AI 🧑‍🔧 (Copilot / Claude Code)

スタイル:あなたが主役 👨‍💻 で、AIはアシスタント 🦾

  1. あなた:「PythonでWindows用の時計アプリを作りたい。PyQtでUIを作るコードを書いて」
  2. AI → 💻 PyQtでシンプルな時計表示用のクラスを補完してくれる
  3. あなた:(動かしてみる)「あれ、秒針が動かないぞ?」
  4. あなた:「この時計が1秒ごとに更新されるように直して!」
  5. AI → ✅ QTimerを使った修正版コードを提案してくれる

メリット:自分でコードを理解しながら進められる👍
デメリット:大枠の設計やテストは自分でやる必要がある💪

② マネージャー型AI 🧑‍💼 (Copilot Workspace / Cursor)

スタイル:あなたはマネージャー 👨‍💼 で、AIが秘書 📋 のように動く

  • あなた
    「新しい時計アプリを作りたい。要件:Windowsで動作、時刻表示、デジタル表示切替」

AI(Copilot Workspace/Cursor)

  1. GitHub Issue を作成
  2. 設計メモを生成
  3. 必要なファイル構成(main.py, clock.ui)を提案
  4. プロジェクトを自動セットアップ
  5. 実装コードを生成 → Pull Request を準備

あなたはAIが準備してくれたものを「チェック」したり「微調整」するだけ!

メリット:開発フロー全体を一貫してカバー。IssueからPRまでシームレス🎉
デメリット:細かい挙動修正は自分でリードする必要がある🗣️

③ まるなげ型AI 🧑‍🚀 (Devin)

スタイル:あなたは依頼者 🗣️、AIが新人エンジニア 👨‍🔧

  • あなた「Windowsで動く時計アプリ、作っといて!」

Devinの行動

  1. (うーん、どの技術を使おうかな…)→ 要件解析、既存ライブラリ(PyQt など)を選定
  2. (開発の準備っと…)→ 仮想環境を作成 → 必要パッケージをインストール
  3. (コードを書いて、動かしてみる…おっとエラーだ)→ コードを実装して実行 → エラー発生 → 自動でデバッグ
  4. (よし、動いた!テストしなきゃ)→ テストを作成して正しく動くか確認
  5. (完成!)→ 完成したコードとインストーラを生成
  6. (ボスに報告しなきゃ)→ GitHubにPRを投げて成果物を提示

メリット:ほぼ「まるなげ」でOK!・・・すごい!🤩
デメリット:AIの判断がブラックボックス化しやすく、結果が意図と違う場合の修正コストが高いかも?🤔

🎁 Key Takeaways(持ち帰りポイント)

  • お手伝い型 🧑‍🔧:「あなたが運転し、AIがナビをする」
  • マネージャー型 🧑‍💼:「あなたが目的地を決め、AIが運転計画を立てる」
  • まるなげ型 🧑‍🚀:「あなたが目的地を告げ、AIが自動運転する」

⚔️ 次世代エディタの競争と再編:CursorとCognition(旧Windsurf)

ひとことで言うと:人気のAIエディタ市場で大きな動きが!Devinの会社がライバルを買収し、競争は新時代へ。

比較ポイント💡:それぞれのツールの特徴と、どんな人に向いているかを見てみましょう。

 

AI開発の世界では、エディタ(コードを書くソフト)も進化しています。
そして人気の「Cursor」と同様のジャンルである「Windsurf」に大きなニュースが!

2025年7月、Cognition社がWindsurfの買収を発表しました(出典: TechCrunch, Business Insider)。
これにより、市場は「独立系エディタ」対「AI企業のエコシステム」という面白い構図になりました。

🖱️ Cursor:速さと正確さがウリの独立系AIエディタ

Cursorは「VS Code + GPTの完全統合」というコンセプトで、既存のVS Code環境からの移行を最小限に抑えながら、高度なAI機能を提供することに特化しています。

  • 💰 価格:Pro版 月額20ドル~(※2025年9月時点の価格です。料金は変更される可能性があるため、公式サイトをご確認ください)
  • ✨ 特徴:VS Code完全互換、高速レスポンス、精密なコード生成
  • 🎯 戦略:特定のエージェントに縛られず、最高のAIモデルを統合し続ける独立系・オープンなアプローチ

🧠 Cognition (Windsurf):エージェント連携を深めるエコシステム戦略

Cognition傘下になったWindsurfは、Devinとの連携を深める「エージェントIDE」としての色を強めています。

  • 💰 価格:Devinのプランに統合される見込み
  • ✨ 特徴:Cascadeエージェント、自動コンテキスト収集、Devinとのシームレスな連携
  • 🎯 戦略:自社のAIエージェント(Devin)の能力を最大限に引き出すための専用開発環境を提供する、垂直統合アプローチ
Cursor vs Cognition (Windsurf) どっちがいい?(2025年版)
くらべる点 🖱️ Cursor 🧠 Cognition (Windsurf)
コードの質 ◎(AIモデル次第でパワフル) ○(Devin連携時に強み)
使いやすさ ◎(VS Code経験者はすぐ使える) ◎(初心者にもやさしいUI)
どんな人向け? ・色々なAIを試したい人
・ベテラン開発者
・Devinを使いこなしたい人
・AIにまるなげしたいチーム

📝 まとめ

AI開発ツールは、Copilotのような「部分的おてつだい」から、Devinのような「まるなげタask完了」へと進化しています。
また2025年現在、GPT-5やClaude Opus 4.1が、プロのエンジニアに迫るスコアを叩き出し、AIが本当にソフトウェア開発をする時代がやってきました。

これからの開発者は「コードを書く人👨‍💻」から「何を作るか考える人🤔」へ。

AIは道具からチームメイトになり、CopilotのAgent modeが“手元の自律化”を、Devinが“エンドツーエンドの遂行”を、Workspaceが“協働の編成”をそれぞれ加速させています。

そして、会社などの組織では、AI導入に伴うセキュリティ🔐、みんなのスキルアップ🎓、コスト管理💰といった新しい課題も生まれています。
個人も組織も、AIとの新しい付き合い方を考える時が来ています。この大きな変化は、まだ始まったばかりです!🚀

📚 専門用語まとめ

SWE-bench(Software Engineering Benchmark)
実際のGitHub Issueを解決する能力を測定するベンチマーク。AIモデルがソフトウェアエンジニアリングタスクをどれだけ実行できるかを評価する業界標準指標。SWE-bench Verifiedは人間が検証した高品質版で、70%超のスコアは実務的な課題解決能力を測る高い目安とされる。
エージェント性(Agentic)
AIが単なる応答生成を超えて、自律的にタスクを計画・実行・評価・修正するサイクルを回す能力。従来の「プロンプト→レスポンス」モデルから、「目標設定→計画立案→実行→検証→改善」の連続的なタスク遂行へと進化したAIの特性を指す。

🙋 よくある質問(FAQ)

Q1. 中小企業でも使いやすいAI開発ツールはありますか?

💡 A1. はい!GitHub Copilot Individual(月額10ドル)やCursorのProプラン(月額20ドル~)など、個人や小さなチームでも始めやすいツールがたくさんあります。まずは無料プランで試してみて、自分たちのチームに合うかチェックするのがオススメです。

Q2. AI開発ツールを導入するときの注意点は?

💡 A2. 一番大事なのは「セキュリティ🔐」と「ライセンス管理📜」です。会社の秘密のコードをAIに送っても大丈夫か、AIが作ったコードの著作権はどうなるのか、といったルールを最初にしっかり決めておく必要があります。また、開発者のスキル向上計画も重要です。

Q3. DevinみたいなAIは、いつごろ普通に使えるようになりますか?

💡 A3. 2025年現在、一部メディアで大手企業でのテスト導入が報じられていますが、公式発表はまだ限定的です。広範囲での実用化にはまだ数年かかると予想されます。気長に待ちましょう!

🔗 主な参考サイト

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🗓️ 更新履歴

  • 初稿アップ

最後まで読んでくれてありがとう!
以上

 

ABOUT ME
ケニー 狩野
AI開発に10年以上従事し、現在は株式会社アープ取締役として企業のAI導入を支援。特にディープラーニングやRAG(Retrieval-Augmented Generation)といった最先端技術を用いたシステム開発を支援。 一般社団法人Society 5.0振興協会ではAI社会実装推進委員長として、AI技術の普及と社会への適応を推進中。中小企業診断士、PMP。著書に『リアル・イノベーション・マインド』。